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「全能主」訳聖書      


  
全能主訳聖書の出版は、長い間慣れ親しんできた「神」訳を改訂することが目的でなされま

した。それは、日本語の神概念が聖書のヘブル語「エロヒーム」、ギリシャ語「セオス」

は相容(あいい)れないものであることを痛感したからです。日本の「神」は、もともと中国道

教の「宇宙の最高神」、「
北辰(ほくしん)の星(北極星)」を神格化したものです。これは「天上を

支配する王」を意味します。その神は今日、太陽神から始まって、月神・星神・風神・海神・

山神・女神・男神・母神・軍神・英雄神・疫病神・貧乏神・死神・先祖の神・安産の神・学問

の神・トイレの神・台所の神・また商売繁盛の神・家内安全の神・火の神等、実に数えあげ

たら切りがありません。これらの「神々の名は」
八百万(やおよろず)の神々として祭られて

偶像礼拝の対象となってきました。また、世界では、「神」として礼拝されている数が、三千を

超えていると言われます。ですから「神」と訳されたことばを聞く時、私たちがよく耳にする

ことばは、「聖書の神ってどんな神様?」 という質問です。

 私たちの周りには、さまざまな神々がありますので、「あれも神、これも神」では、どれが

本当の神だか分からなくなります。ただこれらの神々に共通するのは、全て人間の考えによる

もので、人間の手で作られたものです。ですから、人間に都合の良い、いわば、人間のしもべ

となっている神々だと言わざるを得ません。このように、日本人の内には、八百万(やおよろず)

神概念が刷り込まれており、唯一絶対の神概念がありません。ですから、日本人にとって聖書

のエロヒームが正しく理解されることへの障害になっていたことは否めません。また、この

ような神概念では、クリスチャンが全能主に従うことへの甘えが出て、信仰の曖昧さの原因の

一つになっていたことと思われます。

 そればかりか、「神」と呼ばれるものの背後に存在するものが、龍神という「この世の君・悪魔

・サタン・竜・古い蛇」です。なぜなら、神社・仏閣には、必ずといっていいほど、蛇や龍の

彫物があります。また、「神」=「天上を支配する王」は、旧約ではルシファーと呼ばれています。

このように「神」と呼ばれていながら、偶像礼拝の対象となっている神々の名こそが、「サタン」

そのものです。ですから、あえて「サタンの名」として用いられている「神」を、聖書に用いる

ことは聖霊の忌み嫌われることであり、「あなた方に、悪霊の仲間になってもらいたくあり

ません。主の杯と悪霊の杯とを同時に飲むことはできません」(第Ⅰコリント10・20~21)と

御言にあるように、「神」訳に留まることは、聖霊の働きを阻害するものであると察します。

このような訳で、聖書の中のへブル語の「エロヒーム」と、ギリシャ語の「セオス」をサタンの名

で呼ぶことを避けるため、「全能主」として改訳するに至りました。

 なお、本来の「エロヒーム」は、出エジプト記にて「わたしは在って在る者」と訳されており、

「わたしは、わたし以外を必要としない存在」、又「一切を存在させる者」としての意味合いが

あります。ですから、ヘブル語の「エロヒーム」を「神」と訳せば、「エロヒーム」の性格が変わっ

て行きます。そこで、日本語の訳語として「自由な意志と全能の力を持ち、自立で始点を持た

ず、時間や空間を越えた非物質的で知・情・意を兼ね備えた存在として」、唯一絶対のお方を

表す
語彙(ごい)として「全能主」という訳語を選んだ次第です。また、天地万物の創造主は、イエス・

キリスト(ヘブル1・2)であるため、御子は「創造主」、御父は「全能主」とし、「全能主訳

聖書」として出版することに至りました。

 このように、全能主訳聖書に改訳するにあたっては、底本となるギリシャ語本文は、今日見

直され始めたTRと呼ばれるギリシヤ語公認本文(以下TR版)を土台にした日本語訳聖書を参考

にしました。TR版は、ネストレ版によって削除された原文が、ペテロの手紙の分量ほど多く

なっています。
(ちな)みに、日本宣教の草分けとなった宣教師ヘボンとブラウンによって

出版された明治元訳や永井直治訳などは、TR版を底本としています。又、ネストレ校訂本27版

を同時に参考にしました。尚、地名・人名などの固有名詞に関しては、これまで慣れ親しんで

きた訳語をそのまま
踏襲(とうしゅう)しています。それは、すでに日本の聖書翻訳の歴史に

おいて、
敬重(けいちょう)すべき先哲たちの遺された功績は大きく、私たちの改訳作業も、

その事績に照らされて進められて来たことは言うまでもありません。

 これからの、新たな日本伝道のリバイバルのために、明確に「エロヒーム」・「セオス」を証し

する聖書として、全能主訳が用いられていくことを心から願って止みません。

 
 最後にこの出版に当って初版の出版から、十余間の改訂作業を忍耐をもって続けてこられた

「春日井恵みキリスト教会」の、諸兄姉のなみなみならぬ努力と協力に敬意を表します。
                        

     春日井恵みキリスト教会
     
  全能主訳聖書刊行会

         牧 師  長谷川  幹伸

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